プロジェクトファイナンス

プロジェクトファイナンスは、通常の融資と異なり融資対象が生み出す資金のみが、融資返済の対象となる点に特徴があります。巨大なプロジェクトファイナンスは、融資により数十億円の手数料収入を得られますので、銀行が積極的にリスクをとる融資であると言えます。

(1)融資のリスクと担保

融資は、倒産や延滞による不良債権化のリスクがあります。融資のリスクを軽減するために、担保をとることがよくありますが、担保には様々な種類があります。銀行の評判は、担保がなければお金を借りられるようにしないから、顧客の評判は低いと言われてきました。

担保で一般的なのは、不動産担保ですが動産担保と呼ばれる種類もありますが、担保は高額融資が認められたり、金利が低下する効果があります。融資と担保の関係を理解するだけでなく、アベノミクスで借りやすくなっているため、資金繰りに余裕がでた会社は増えていますね。
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(2)プロジェクトファナンスと銀行融資の違い

  1. プロジェクトファイナンスは、プロジェクトから生み出される資金を融資返済に充当
  2. プロジェクトファイナンスの該当物件が担保になる
  3. 借手のメリット プロジェクト失敗しても、借手の責任は限定的
  4. 貸手のメリット プロジェクト失敗のリスクで、貸手は金利が高く手数料を得られる
プロジェクトファイナンスの場合、融資の返済原資はプロジェクトから生み出される資金に限定されます。プロジェクトファイナンスを融資する立場から見ると、金利が高いうえに、融資契約締結時に多額の手数料を得ることができるメリットがあります。

シンジゲートローン融資のリスクで、手数料収入の種類について触れましたが、メインの銀行や投資銀行が採算悪化時に大きなリスクを背負うことになります。プロジェクトファイナンスは、シンジゲートローンの中でも、事業からの収益を返済充当に限定しているため融資リスクは高い取引になります。

(3)通常の銀行融資

プロジェクトファイナンスと通常の銀行融資の違いは、業績が悪化したときに大きな違いがでると言えます。銀行融資の格付が悪化すると、銀行は貸倒引当金を積みます必要がありますので、担保がなければ、赤字になります。
  • (借方)与信関係費用 (貸方)貸倒引当金
銀行融資の場合、貸倒引当金は取引先が債務超過になり、倒産危機になり格付が不良債権に該当するものまで格下げされると、融資金額の半分以上を計上して赤字になります。銀行が、融資回収や追加担保を求めるのは、赤字を減らすためでもあります。

(4)借り手の責任と担保が限定される融資

  1. 通常融資のメリット 金利が低い
  2. 通常融資のデメリット 事業悪化時に経営に影響
  3. プロジェクトファイナンスのメリット 個別事業の失敗リスクを限定できる
  4. プロジェクトファイナンスのデメリット 金利や手数料が高くなる仕組みになっている
プロジェクトファイナンスは、融資の特徴を考えると、借り手の責任が限定される融資であると言えます。銀行は、融資のリスク回避のために担保を求めることがよくあります。

不良債権回収と融資のリスクを考えると、堅実に担保を求めることになりますが、プロジェクトファイナスでは、案件で対象とする物件のみが担保となります。プロジェクトファイナンスは、個別の事業が失敗したとしても、他の事業に対する影響は限定化できるリスク回避としても使われています。

太陽光発電ファイナンスの不動産担保は、土地を賃貸で使っているときは、無担保融資で審査に通らない確率が増えることになります。プロジェクトファイナンスは、太陽光発電事業であれば、発電設備に対して動産担保を設定することで多額の融資を円滑に進めることがあります。

(5)プロジェクトファイナンスの事例

  1. インフラ開発事業
  2. 発電所の整備
  3. 空港建設
  4. 鉄道建設
  5. 資源の開発
プロジェクトファイナンスの事例を考えると、上記のようなものがありますが、金額が大きいものであれば数千億円単位の融資になります。プロジェクトファイナンスに、銀行や投資銀行が積極的であるのは、融資1件で数十億円の手数料が見込めることにも魅力があるからですね。

太陽光発電の銀行融資に、地方銀行がプロジェクトファイナンスを行っています。プロジェクトファイナンスは、身近な融資ではないように思う方もいると思いますが、地方銀行の融資先拡大にプロジェクトファイナンスが用いられていますね。
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