信用保証協会融資の注意点

信用保証協会融資について、プロパーの銀行融資と同じく資金使途が定められています。信用保証協会融資は、約定違反のことを行った場合、期限前一括返済の対象になる可能性があるので注意が必要です。

(1)マル保融資

マル保融資のメリットは、信用保証協会が信用を供与することで、本来を銀行融資を受けられない企業が資金調達を行うことができることです。

マル保融資のデメリットは、信用保証協会に信用保証料を支払う必要があるため、資金調達コストが割高になることです。マル保融資の資金調達コストが高いと言っても、融資金利と保証料を合わせても消費者金融やカードローンより低いことが一般的です。

中小企業は、銀行融資の格付が正常先であっても、担保供与などがない場合、借入が断られるケースも少なくありません。中小企業の銀行融資は、社長が債務保証を行っていますので、倒産すると自己破産の可能性がありますが、倒産回避のため信用保証協会の役割は大きいと言えます。
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(2)信用保証協会融資の禁止事項

信用保証協会融資で禁止されていることは、調達した資金を銀行のプロパー融資に返済することは原則として禁止されています。
  1. 信用保証協会融資 企業が融資返済が困難なときに保障協会が代位弁済
  2. 銀行融資 企業が返済困難になると銀行が不良債権処理で負担
マル保融資が焦げ付いた場合、信用保証協会融資の代位弁済で説明しましたが、信用保証協会の責任共有制度融資であれば、銀行に融資金額の80%を支払います。

中小企業が信用保証協会融資の新規分で、銀行の既存融資返済を行った場合、保証協会が銀行に代位弁済を拒否することがあります。

(3)信用保証協会融資の免責事例

  1. プロパー融資の返済に充当
  2. 信用保証協会融資で有価証券取得
  3. 信用保証協会融資の資金使途違反
信用保証協会融資で代位弁済の免責事例となった代表事例として、上記のようなものがあります。信用保証協会融資を受けた中小企業で資金使途が不安な方は、インターネットの情報や銀行員、謎のコンサルタントなどに頼らずに、信用保証協会の担当者に直接聞くことをお奨めします

信用保証協会融資の免責事例に該当すると、銀行は代位弁済を受けることができなくなりますので、マル保融資が成立しなくなります。銀行や信用保証協会が、融資の一括返済や担保処分を要求することを十分に覚悟する必要があります。

信用保証協会融資の免責事例に該当した場合、不良債権回収と融資の一例になりますので、注意が必要ですね。信用保証協会の融資は、経理担当者に任せるだけでなく、社長が確認することも重要になります。

(4)社長のリスクと自己破産

  • 中小企業の社長 失敗すると自己破産。高い能力が求められる
  • 大企業の社長 サラリーマンで失敗しても自己破産はない
中小企業と大企業の社長を比較すると、基本的には上記のようになると管理人は考えています。パナソニックやシャープの社長は、数万人のリストラと兆円単位の赤字を出しても、自己破産しなくてよいですし、居座ることもできます。

中小企業の場合、銀行融資や信用保証協会融資に社長の個人保証が一般的ですので、自己破産のリスクと隣り合わせです。中小企業の社長と大企業のサラリーマン社長を比較すると、リスクと能力の違いが分かるのではないでしょうか。
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