融資と株式発行の違い

融資と株式発行の違いを理解すると、上場企業の戦略が理解できるのではないでしょうか。融資と株式発行を明確に意識している企業としてソフトバンクがありますが、その理由について見てみましょう。

(1)企業の資金調達

前回、融資の種類について見ましたが、融資と株式発行の違いについて考えてみましょう。
  • 負債の調達 銀行融資、社債、転換社債の発行など
  • 資本の調達 株式発行、転換社債の発行など
企業の資金調達は、負債による調達と資本による調達があるうえに、企業は融資と株式発行の性格を兼ねているものに転換社債があります。負債の調達と資本の調達について違いを理解すると、上場企業の金融戦略を理解することができると思います。
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(2)上場企業の融資や社債と一株当たりの利益

上場企業が、銀行融資や社債発行による資金調達を行っているのか考えて見ましょう。上場企業が株主の利益を考えると一株当たりの利益が重要になります。
  1. 利益10億円
  2. 発行済み株式数1万株
  3. 株式発行前 1株あたり利益10万円
  4. 株式発行10億円調達 1万株
  5. 株式発行後 1株あたり利益5万円
融資と株式発行の違いについて、簡単に考えると一株あたりの利益が新株を発行することが大きく下がることが分かります。

上場企業が新株を発行した事例が上記ですが、株主の利益が新株発行で大きく減少していることが分かります。上場企業が倒産しないのであれば、負債による資金調達を第一に考えるのは、株主利益を考えると当然であると言えますね。

融資と投資の違いについて考えると、銀行融資は倒産しても債権回収が前提ですが、株式投資は会社が倒産すると無価値になることは大きく異なります。銀行からお金を借りるときに、不動産担保融資をすすめられるという裏事情は、融資回収を恐れているからです。

(3)負債の調達

  1. 一株当たりの利益が減少しない
  2. 銀行融資による借入 資金使途に制限があり担保が必要なことがある
  3. 社債発行による資金調達 資金使途の制約は緩いが格付が低いと発行できない
銀行融資など負債による資金調達を行う理由は、株主利益の最大化を行うことができるからです。負債による資金調達で代表的なものは、銀行融資と社債発行ですが、内容が大きく異なります。

銀行融資は、財務状況がかなり悪くなければ、大企業の場合、実行されることが一般的です。社債は、格付けが悪いと発行できませんので、パナソニックやシャープのように格付けが悪化している企業は新規の社債が発行できない状況が続いています。

(4)資本の調達

  1. 一株当たりの利益が減少
  2. 新株の発行 金利の支払いが不要であり、資金使途が自由
  3. 転換社債発行による資金調達 金利を低く抑えることができる
資本による調達調達で代表的なのは、新株の発行です。新株を発行すると、一株当たりの利益が減少しますので、既存株主にとって不利になり、株価に下落圧力がかかります。

ただし、設備資金の場合、融資のリスクが大きいですので、財務に余裕のない企業が設備資金を借金で対応すると倒産に繋がるときがあります。融資と新株発行は、資金調達としては似たように感じる人も多いと思いますが、優良企業は基本的に新株発行を敬遠しています。

負債の調達と資本の調達の両面を持つのが、転換社債発行による資金調達です。転換社債の特徴について、次回は簡単に見てみましょう。銀行融資に続く。
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